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「女性がいきいきと働き続けられる職場づくり」をテーマに市内企業を調査! ―椙山女学園大学の学生が名古屋市と連携したPBLを実施―

 名古屋市では、性別にかかわりなく、一人ひとりが個性と能力を十分に発揮できる「男女共同参画社会」の実現に向け、さまざまな取組を進めています。

 このたび、椙山女学園大学 現代マネジメント学部の野崎ゼミ・前田ゼミの皆さんにご協力いただき、企業における女性の活躍推進の取組や、現場で働く人の意識などについてについて、インタビュー調査を実施していただきました。

 以下では、学生の皆さんが行った調査の結果や、インタビューを通じて得られた気づきなどをご紹介します。








 椙山女学園大学現代マネジメント学部の野崎ゼミと前田ゼミでは、令和7年7月から8月にかけて、「女性がいきいきと働き続けられる職場づくり」に積極的に取り組む市内企業へのインタビュー調査を実施しました。

 本調査は、名古屋市が認定する「女性の活躍推進企業」を対象に行ったもので、次の6社にご協力をいただきました。
・株式会社あいち銀行
・株式会社東産業
・株式会社かんぽ生命保険
・株式会社熊谷組
・株式会社電通名鉄コミュニケーションズ
・株式会社名古屋銀行

 調査では、仕事と子育ての両立、職場復帰後の働き方、女性活躍を支える社内制度などについて、実際に制度を利用している社員の方や人事担当者の方からお話を伺いました。

 今回の取組は、椙山女学園大学と名古屋市(スポーツ市民局市民生活部男女平等参画推進課)との連携によるPBL(Project Based Learning)の一環として実施されたものです。

前田ゼミによるインタビューで見えてきた「働きやすさ」のポイント

 インタビュー調査を通して、調査対象企業には次のような共通点が見えてきました。
・産休・育休、短時間勤務、看護休暇などの制度が整備されているだけでなく、実際に利用しやすい職場の「雰囲気づくり」がされていること
・育休復帰前後の面談や丁寧な情報共有など、不安を軽減するためのフォロー体制が充実していること
・女性に限らず、男性の育児休業取得も進み、性別を問わずライフイベントと仕事を両立できる文化が醸成されていること
・女性の視点が意思決定に加わることで、企業の競争力を高めていること

 企業が中長期的な視点で女性活躍に取り組んでいる点も印象的であり、制度の充実だけでなく「制度を活かす職場風土」こそが、女性がいきいきと働き続けられる鍵であることが明らかになりました。

 インタビューを担当した学生からは、次のような声が聞かれました。
・制度があるかどうかだけでなく、「実際に活用されているかどうか」が重要だと感じた
・将来、結婚や出産をしても働き続けられる具体的なイメージが持てた

 さらに学生からは、「実際の社員の声や制度利用の実績データを積極的に公開することで企業理解が深まり、就活の際の学生の応募動機にもつながるのではないか」との提言もありました。

野崎ゼミによるフレーム分析に基づくインタビュー調査

 野崎ゼミでは、名古屋市「女性の活躍推進企業」認定企業3社を対象に、人事担当者や産休・育休取得経験者らへの半構造化インタビューを行い、女性活躍支援の成功要因をフレーム分析の手法で明らかにしました。分析では、課題の認識、制度による対応、制度を支える組織文化・理念、成果評価という4つの枠組みから比較を行い、企業の取組を表面的な制度の有無ではなく、その意味づけと運用のプロセスとして捉えました。

 その結果、女性活躍の推進は「制度さえあれば進む」のではなく、トップの本気度、復職を歓迎する文化、家族を巻き込む姿勢、データに基づく継続的改善と結びついてはじめて実効性を持つことが明らかになりました。

 これを踏まえ、制度の見える化に加えて組織文化の見える化を進めること、中小企業間のネットワーク形成、長期的な両立支援、共通指標によるPDCAの促進が重要であると提言しました。

成果報告会の開催

 令和8年1月26日(月)には、名古屋市での大学生活の魅力の検討・提案とあわせて、学生による成果報告会を開催し、市の担当部局に対して調査結果の報告がされました。

 野崎ゼミ・前田ゼミの両チームは、日本における「女性活躍」の現状と背景、今回調査対象となった「女性の活躍推進企業」の具体的な取組みなどについて、プレゼンテーションを実施し、野崎ゼミはフレーム分析を用いた認定企業3社の比較分析を、前田ゼミは制度・支援体制に関するインタビュー結果をそれぞれ報告しました。これに対し市の担当者からは、「学生ならではの視点が市の施策検討の参考になる」との講評がありました。また、「市内企業へのさらなる周知に向けて“ナゴ女応援!サイト”の活用を一層進めていきたい」とのコメントもありました。

 最後に、両ゼミのゼミ長より市の担当者および協力企業への感謝の言葉が述べられ、担当教員からも関係各位への謝意と今後の市と大学とのさらなる連携発展への期待が示されました。

 本報告会は、学生にとって調査成果を社会に発信する貴重な機会となり、大学と地域社会との連携の意義を改めて確認する場となりました。

 また、本成果報告会の開催にあたっては、人を大切にするオフィス空間デザイン・働き方コンサルティングを手がける株式会社丸天産業様に会場をご提供いただきました。このような貴重な機会をありがとうございました。

 名古屋市での大学生活の魅力の検討・提案に関する取り組みはこちら





最後に

 本取組に積極的に参加してくださった学生の皆さん、ありがとうございました。

 学生の皆さんの視点や気づきは、本市の取組をよりよいものとしていくうえで、大変貴重なものです。今後も、こうした意見を活かしながら、男女共同参画社会の実現に向けた取組を進めてまいります。